100年以上にわたり、ワイトモのツチボタルの洞窟は、世界各国からの何百万人という人々を魅了してきました。ツチボタルというこの小さな幼虫は、国籍や職業、年齢を問わず、全ての人を溶け込ませる、そんな不思議な魅力を持っているのです。
鍾乳洞のガイドツアーでは、暗闇のグローワームグロットで、ボートにのって、このツチボタルの何千という青緑色の光のショーをお楽しみいただいています。おみのがしなく。
石灰石
石灰石は、ワイトモがまだ海の底だった訳3000万年前に形成された。貝殻や貝の残骸が積み重なり、そして堆積を繰り返し石灰石となった。この石灰石は地殻変動により、海上に隆起する際に受けた海水の抵抗によってひびを生じ軟化した。
洞窟
洞窟は雨水の侵入によって生じた石灰石のひび割れに沿って形成された。空気中の少量の二酸化炭素によって弱酸性化した雨水は、土からさらに二酸化炭素を吸収し、この酸性の水が岩のひびを通る際に石灰石を溶かし、ひびやすきまを大きくし、そこに雨水が何度も通り、現在の洞窟を形成したのである。
鍾乳洞
洞窟が鍾乳石と石筍を形成すると、他の洞窟部分にも変化を生じる。洞窟の天井から滴る水や壁をつたう水によって石灰石のクリスタルが沈殿する。そして気の遠くなるような長い先月を経て、美しい鍾乳洞が形成されるのである。
ツチボタル
ニュージーランドのツチボタルは、学名アラクノエアンパルミノサと呼ばれる発光昆虫の幼虫で、えさを引き寄せるための発光する。洞窟内の神秘的な光は有名だが、他にも湿気の多くてエサの豊富な、そしてぶら下がることのできる岸壁があるようなところにも生息している。夜、森を歩いてみると、至る所にツチボタルの発する光を見ることが出来る。
エサ
ツチボタルが明るい光を発するのは、エサとなる小虫をおびき寄せるためで、まず粘液とシルクで空洞のチューブ状の巣を作り、シルクの糸でこれを天井に接着する。巣の下には、釣り糸の役割を果たすねばねばした粘液でコーティングされた20~30本の糸がぶら下がっている。
光におびき寄せられ、巣の回りを飛び回っていた小虫は、この粘着性のある糸のワナにかかり、ツチボタルは、釣り糸を引き上げてエサにありつくというわけである。
ツチボタルの成長サイクル
1)卵
成虫によって卵が産みつけられてから、約3週間後に幼虫にかえる。
2)幼虫
その後2ミリくらいの大きさから、ちょうどマッチ棒くらいの長さと形になるまでゆっくりと成長を続ける。この幼虫時のみエサを食べ、まばゆい光を発する。
3)さなぎ
幼虫はさなぎ期には蛾のようにマユの中の生活に移る。そして脱皮し、成虫になる。
4)成虫
成虫がさなぎから脱皮するとすぐに、雄虫はパートナーを探しはじめ、そしてその結果雌虫は通常120の卵を産む。成虫には口がないためエサを食べることが出来ない。そのため成虫は2~3日と短命である。